【トビタテ!留学JAPAN】に狂わされた私の人生
どうも~、なかま ゆき(え)です。
最近こんなニュースを見ました。
喜ばしいニュースですね。
たくさんの学生が世界に飛び立って、どんなイノベーションを起こすのか。
そんなことを考えたらわくわくするのと同時に、つい6ヵ月前の苦い記憶がよみがえってきました。
トビタテ!留学JAPANとは
皆さん【トビタテ!留学JAPAN】(以下トビタテ)という留学プログラムを知っていますか?
トビタテは国家プロジェクトです。大きな特徴は
- 国家プロジェクトなので留学費用は全額国が負担
- 留学プランを全て自分で決めることが出来る
という感じで、とにかく自由度が高い!
行きたい国もやりたいこともある。そして、そのためのステップがもう頭の中で描けている人にとっては日本で一番魅力的な留学プログラムではないでしょうか!
私にとっても一番魅力的な留学プログラムでした。
そしてちょうど去年の今頃(2016年6月)にトビタテ6期に応募することを決意し、周りの誰よりも早く準備に取りかかりました。
トビタテにかける想い
いや、もう。それはすごい熱意でしたよ……
私の留学計画は【アグロフォレストリー】というブラジルや東南アジアで広く行われている農法をインドネシアとタイの大学と村で学び、その物質循環や地産地消、環境へのインパクトを日本の里山や農村地域と比較して日本版アグロフォレストリーを実現する。さらに、インドネシアの村で農業技術普及を行う。というものでした。
*アグロフォレストリーについての定義は国や人によって異なるため定まっていません。参考までに。
私が留学を志したのは、インドネシアのある村での出会いがきっかけでした。
その村には有機農法を村の人々に普及しようと一人で頑張っている男性がいました。その方の熱意、思い、考えを聞いてものすごく自分が熱くなったのを覚えています。
「ぜひこの村の人々に日本の農法を教えてくれ」
その人は目を輝かせてお願いしてきてくれました。
そんなときに感じた自分の無力さ。
農学部生だからといって、日本の農業技術を海外の人に教えることが出来る知識なんて当たり前にありません。悔しい。
でも、私も何か力になりたい。
そんなモヤモヤと熱意を抱いて、私は日本に帰りました。
そしてこの思いをトビタテにぶつけることに決めました。
もちろんアグロフォレストリーへの興味もありました。
幼いころから環境問題に強い興味のあった私が、大学の授業で学んだ中で一番魅力を感じた農業システムがアグロフォレストリー。
アグロフォレストリーを知ったときに感じたトキメキは今でも覚えています。
奥が深いのでここでは語りませんが......
トビタテに向けて勉強の日々
トビタテに挑戦すると決めてからは勉強の日々でした。
- 毎日図書館に行って英語の論文を読み漁る
- 専門分野の先生を訪問して質問攻めにする
- インドネシアやタイの農業事情について調べる
- アグロフォレストリーの情報を片っ端から漁る
- 専門職の人にお話を聞く
- 何十回にもわたる企画書の書き直し
自分なりにできることは全部しているつもりでした。
そして周りの人にも「絶対受かるよ」といわれ続け、私の自信と期待は最高潮に。
届いたのは”不”合格通知
結果発表の日が近づくにつれて、毎日わくわくしていました。
一次審査は絶対に通ると思っていたので、合格通知が届く前に二次審査で使うプレゼンの用意を始めていました。
そんな最高に期待の高まる中届いた一次審査結果のお知らせ
結果は
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不合格でした。
私はこの結果を信じることができずに、不合格通知を何十回も読み直しました。
泣きながら何度も何度も。
この瞬間に、私の挑戦は終わりました。
無気力で放心状態の1ヶ月
不合格と知ってから、私の留学計画に関わって下さっていた全ての方にお礼の連絡をし、私のトビタテ一色の生活も幕を閉じました。
そして、目の前の目標を急に失った私は無気力で、放心状態になりました。
大げさだと思われるかもしれませんが、本当に何も考えられませんでした。
ここで立ち止まっていてはだめだと自分に喝を入れようとしても、その気力すら出てきません。
なんだか、私の考え・行動すべてが否定されたように感じました。
何がしたいのか全くわからなくなって、自分が次はどこに進むべきなのか見えなくなりました。
無気力で放心状態のまま過ぎた1ヶ月。
目標を掲げることが怖い、どうしたらいいのか分からない日々を過ごすことは本当に怖かった。
立ち直り。そして周りからの期待
不合格通知を受けて1か月間は本当に無気力状態。
でも、心の傷は時間が癒してくれます。
私は徐々に立ち直り、現実と向き合えるようになってきました。
それでも、別の留学プログラムを利用して、トビタテでやりたかったことをする気にはどうしてもなれませんでした。なんか、それは私の中で違ったんです。
少しトラウマになっていたのもあります。
でも周りからは「次は何に挑戦するの?」という質問ばかり。
そんなの自分が一番知りたかった。
励ましてくれていたんだろうけど、正直この時が一番きつかったですね。
結果、私は大学生のうちに留学に再挑戦することをやめました。
その決断を下したことによって「お前の熱意はそんなもんか」と言われることもありました。たくさん考えて出した答えに対して、そんなことを言われるたびに、悔しくて悔しくて涙が出てくることもありました。
確かに私は逃げたのかもしれないです。
見たくない現実を直視できるほど、その時の私は強くありませんでした。
トビタテに狂わされた人生
そうやって路頭に迷っているタイミングで就職活動の時期がやって来ました。
留学する気満々だったので、就職のことなんて一切考えていません。ちょうどその時に現在お世話になっている農村地域での事業をやってみないかという提案があったので、私はその話に乗っかることにしました。
それがNPO法人ONEれいほくのインターンシップ生になることを決めたひとつの理由でもあります。
この決断も含めて、トビタテには人生狂わされましたね。(いい意味)
今思えば、どんな手段を使ってでも留学を追いかけることが出来なかったのは、やっぱり私の意志が弱かったんだと思います。
逆に受からなくてよかったのかもしれません。
目標を達成するための一つの道が閉ざされたからと言ってすべてが終わるわけではないのです。本気でやろうと思えばいくらでも手段はあります。
でも当時の私はそのことに気づいていなかった。
【トビタテ不合格】という結果だけで自分の夢に完全にフタをしてしまいました。
そして今、私はトビタテに応募すると決めた一年前の自分が描いていた夢とは全く違う夢に向かって走り出しています。
カタチは違えど、同じような挫折はこれから先も絶対にやってきます。
むしろ、今では想像もできないくらい大きな壁にぶち当たるでしょう。
でも次は絶対に逃げたくない。
自分の情熱が続く限り、どんな手を使ってでも夢を叶えてみたい。
失敗で失うものは案外そんなに大きなものではありません。
そんなことをトビタテは教えてくれました。
不合格通知が届いたあなたへ
今回の選考でも不合格通知をもらって落ち込んでいる人がいると思います。
大丈夫です。
悔しさの分だけ努力したってことだし、涙の量だけ強くなれます。
挑戦することに意味があるんです。
自分がせっかく描いた夢のキャンパスが真っ白になってしまったなら、もう一度夢を描きましょう。ゆっくり、自分に向き合ってもう一度わくわくを探してみましょう。
とにかく言いたいのは、これですべてが終わるわけじゃないってこと。
実際に私だって、思いがけない方向に進んでいます。でも「インドネシアで出会ったあの人の力になりたい」という思いはまだなくしていません。
全然違う道に進んでいるように思えても、それは結果、単なる遠回りに過ぎなかったりします。
そして巡り巡って、いつかはその夢に近づけるときが来るかもしれない。
どうぞ、辛い人はどん底まで落ち込んでください。
そんな経験もなかなかできるものではありません。
トビタテ生になれなくて人生を狂わされた私ですが、トビタテに挑戦したことを一度も後悔したことはありません。
真剣に自分の留学計画に向き合った人なら、絶対に後悔しないと思います。本当に学ぶことが多いんです。これは経験した人にしかわからない。
そして留学に迷っている人がいたら私はこれからもトビタテを薦め続けます。
だって人生狂わすくらい本気になれる留学プログラムですよ!!
気になった方はぜひ、トビタテのHPを覗いてみて下さい。
トビタテから学んだのは、一歩踏み出すことの大切さ。
夢って素敵ですね。